屋根って、どの位もつもの?

 和瓦の場合、特にいぶし瓦と呼ばれる高級瓦は50年くらいの年月では外見上も特に古びることもなく、機能を保ち続けます。(奈良県にある元興寺の屋根瓦は1400年余り前に作られたもので、今でも使われています。)

 和瓦の最も注意すべき点は、その重量を支える構造体の強さです。

 梁や束、柱の太さや本数がもともと、その重量に耐えうる物で無い場合も時にはあるようですが、瓦のズレなどによる雨水の浸入で、木材が朽ち、強度が落ちる事があります。

 構造体がしっかりと重量計算された家であれば、木材自体の強度が、シロアリによって落ちない限り、100年位はゆうにもつのが日本建築です。

 柱や梁が雨などで朽ちて、強度が極端に落ちると、屋根が歪み、建物自体も歪み、最悪の場合、屋根が落ちてきて倒壊してしまうこともあります。

 瓦のズレがあるかどうかは、何年かに一度はチェックする必要があるでしょう。

 瓦屋さんに頼めば、一通りチェックしてくれるでしょう。数枚ずり落ちている程度なら、数千円〜で直してくれると思います。(程度によりますが)

 長期的に見れば、和瓦はコストパフォーマンスの高い優れた建材と言えます。

 定期的なメンテナンスを施すのに、費用はそれほどかかりません。

 良心的な瓦屋さんとお付き合いできれば日本の気候風土に適した最も良い屋根材だと思います。

 定期的なメンテナンスにより、構造躯体が保ち続けられれば、100年単位で利用し続けられるのが和瓦です。

−注−

悪質な訪問販売業者がいます。

屋根に上らせてくれと言って、瓦を割ったり、ずらしたりした後で写真を撮ります。

ラバーロックという工法を売りにしている業者も多数ありますが、丸ごと瓦を葺き替える事が出来るほどの金額を提示してくる事もあります。

そんな時は、信用のある瓦屋さん、または当店にご相談下さい。

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